ゼロ・トゥ・ワン by ピーター・ティール:要約とレビュー

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ピーター・ティールの本「ゼロ・トゥ・ワン―君はゼロから何を生み出せるか」の気になった部分の要約とレビューです。
また、この本の元になったスタンフォード大学のスタートアップクラスの要約も別記事(スタンフォード大学講義の要約:How to Start a Startup-Lecture 5 by ピーター・ティール)にしてありますので、参考にしてみてください。

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ゼロ・トゥ・ワン 君はゼロから何を生み出せるか

本のレビュー

個人的には投資家のジョージソロスの本(ヘッジファンドとは?-おすすめ本)と同じ雰囲気を感じました。
ジョージソロスの本は投資のことだけでなく、そのバックグラウンドや根本的な原因と結果を論理的に考えて分析していく過程が詳細に描かれています。

ピーター・ティールのゼロ・トゥ・ワンも同じく、ビジネスの内容の他にもドットコムバブルや再生エネルギー業界のことなど、読む前に想像していたよりも話題がかなり幅広く深かった本です。
ベンチャービジネスに興味のある人はもちろんですが、スタンフォード大の講義の題名にもなっている「competition for losers(競争は負け犬のすることだ)」の言葉に引っかかりを感じる方にもおすすめです。

個人的に気になった部分の要約

競合とは大きく違うどころか、競合がいないので圧倒的に独占できるような全く違うコンセプトを事前に計画し、それに全てを賭けろ。

未来を考える時、僕らは未来が今よりも進歩していることを願う。その進歩は次の二つの形のうちのどちらかになる。ひとつは水平的進歩...(中略)つまり1からnへ向かうことだ。...(中略)もうひとつは垂直的進歩とは、新しい何かを行うこと。

1.小さな違いを追いかけるより大胆にかけた方がいい
2.出来の悪い計画でも、ないよりはいい
3.競争の激しい市場では収益が消失する
4.販売はプロダクトと同じくらい大切だ

流行の「リーンスタートアップ」と反する主張ですが、ピーター・ティールは全てを否定しているわけではないらしいです。

競争は価値の証ではなく破壊的な力だと分かるだけでも、君はほとんどの人よりもまともになれる。

competition for losers 関連のくだりです。

遠い未来に大きなキャッシュフローを生み出すのは...(中略)たいてい次の特徴のいくつかを合わせ持っている。プロプライエタリ・テクノロジー(独占的に保持している優れた技術)、ネットワーク効果、規模の経済、そしてブランドだ。

10倍優れたものを作るには、まったく新しい何かを発明するのがいちばんだ。

起業は、君が確実にコントロールできる、何よりも大きな試みだ。

最高のスタートアップは、究極よりも少しマイルドなカルトと言っていい。

他にもかなりたくさん勉強になるピーター・ティールの考えが詰まっています。ぜひとも読むことをおすすめする本です。

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