ヘッジファンドとは?-投資手法とおすすめの本

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株式投資を行う際、株価が動く大半の要因は機関投資家と呼ばれる「生命保険会社・投資銀行・証券会社・年金基金・ヘッジファンド」などです。
なので、投資を行う時に、ヘッジファンドがどんな手法を使うのか知っておくと役立つこと間違いなしです。

そもそも、ヘッジファンドとは?

ヘッジファンドの元々の目的

ヘッジファンドというと、金融工学やレバレッジなど、あの手この手の投資手法を最大限利用して市場で儲けるための組織だというイメージが強いですが(いや、最近のヘッジファンドはそのような特色が強いのは確かですが)ヘッジファンドは元々アルフレッド・ジョーンズという学者さんが、マーケットの変動に対するリスクを「ヘッジ」することを目的として作られたファンドだと言われてるそうです。

ですので、初期の頃のヘッジファンドの投資手法は、市場の変動リスクをヘッジするための投資手法、言い換えれば大事な資産を防衛する為の投資手法として学ぶべきことがたくさんあります。

ヘッジファンドの代表的な投資手法

ロング・ショート

割安と思われる銘柄を買い(ロング)、割高と思われる銘柄を売り(ショート)でポジションを持つ。
アルフレッド・ジョーンズさんが創設した初期の頃の伝統的なヘッジファンドの投資手法です。

マーケット・ニュートラル

マーケットの動き(日経平均やダウ)をベンチマークとして、買いと売りのポジションを調整しポートフォリオを組む投資手法です。

マーケットニュートラルとロングショートの投資手法の違いは、基本的にはロングショートと同じようなものですが、マーケット・ニュートラルがマーケットの動き(日経平均やダウ)をベンチマークするのに対して、ロング・ショートはロングのポジションに対するリスクをショートすることによりヘッジするという使われ方が多いようです。

アービトラージ

アービトラージは裁定取引とも、鞘取りとも言われます。

アービトラージをネットで検索してみると「同じ銘柄が別々の市場にて取引されていて、本来同じ価値であるはずなのに、別の値段がついているのでその価格差の鞘を取ること」みたいな説明がありますが、このネットで取引できる現代に、そうそう起こりえるものではないと考えられます。大昔には証券取引所によって値段が違うとかいうことがあったようです。

おそらく、現代で有力なアービトラージによる投資手法はイベント(転換社債発行・合併・買収)や先物取引が絡む銘柄に対して、やたら複雑な金融工学を駆使した鞘取りが多いのではないでしょうか。

イベント・ドリブン

アービトラージの欄で説明したような、各種イベントイベント(転換社債発行・合併・買収)において生じた歪みを利用して取引する投資手法。
個人投資家だと、IPO・株主優待・上場廃止になりそうな銘柄(でも、結局廃止にならず、また株価が上がるパターン)などが当てはまるでしょうか。

グローバル・マクロ

世界経済を俯瞰して経済の歪みを発見し、あらゆる投資対象(株式投資・債券・為替・商品など)に対して投資する手法。

「ヘッジファンドは金儲け主義で、儲かるならなんでもやるぜ!」っていう偏見的なイメージが一番似合うのが、このグローバル・マクロ戦略をとっているファンドではないでしょうか。

ヘッジファンドを知るのにおすすめの本

ヘッジファンド投資入門―「不確実性」と「不安定性」から利益を上げる法

伝統的なヘッジファンドについて書かれた本で、上記のアルフレッド・ジョーンズ氏の考案したリスクをヘッジするための投資手法が書かれてあります。個人的には株式投資始める時に最初に読んでおいたほうがいいと思うくらいのおすすめの本です。
なぜなら、株価は個人投資家の影響でなく機関投資家(ヘッジファンドとか)の動向に大きく左右されるので、機関投資家の投資手法を知っておくのがリスクを最小限にするための近道だからです。

難易度:中程度

ヘッジファンド投資入門―「不確実性」と「不安定性」から利益を上げる法

外資系金融の終わり―年収5000万円トレーダーの悩ましき日々

以前の記事「お金を増やす方程式」でも紹介しましたが、ヘッジファンドの中の人がその内情や、金融についての知識・考え方を書いている本です。
追記している時点(2015年)で、著者の方はネット界隈では有名になられました。

難易度:易しめ

外資系金融の終わり―年収5000万円トレーダーの悩ましき日々

ヘッジファンドのすべて―世界のマネーを動かすノウハウ

ヘッジファンドの仕組みや投資手法について、大まかに整理整頓されています。
ヘッジファンドとは何かについて簡単に知りたいというかたには最適です。

難易度:易しめ

ヘッジファンドのすべて―世界のマネーを動かすノウハウ

新版 ソロスの錬金術

ヘッジファンドの手法で「グローバル・マクロ」と言えば、このジョージ・ソロスっていう人の名前が挙がるくらいの有名人が、その独特な投資哲学・手法について書いた本です。
ソロスの錬金術は難しいと評判ですので、哲学や心理学などが絡んだりして難しいのがお好きな方にはおすすめです。
内容はかなり抽象的で、ランダムウォーク理論に対して、ほぼ正反対の考え方によった「再帰性」という理論が展開されています。

難易度:難しい

新版 ソロスの錬金術


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