事業戦略の立て方とフレームワークが学べる本-ブルー・オーシャン戦略

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ブルーオーシャン戦略とは簡単に言うと、レッド・オーシャン(競争の激しい血みどろの争いをしている市場)を避けて、低価格化戦略と高付加価値戦略を両立させて競争のない新しい市場空間を見つけ出す(創り出す)戦略です。
ブルーオーシャン戦略の事例としては、QBハウスや任天堂のWiiなどがよく挙げられます。

[新版]ブルー・オーシャン戦略―――競争のない世界を創造する (Harvard Business Review Press)

ブルーオーシャン戦略には新版と旧版が出ていて、新版は旧版の以下のような疑問に対する内容を追加しています。

ブルー・オーシャン戦略は差別化戦略やニッチ戦略と何が違うのか?
切り開いたブルー・オーシャンが、再び赤く染まるのをどう防げばよいのか?
イノベーションとは何が違うのか?

本書の良い点は、ブルーオーシャン戦略という考え方自体が面白いのに加えて、ブルーオーシャン戦略とは?という説明からツール・フレームワークの説明、そして戦略の「探索リスク」を減らす為の道筋、戦略プロセスの提案、ビジネスモデルを作る際のリスクの低減に関する提案など、ブルーオーシャン戦略を実行するための流れとアドバイスが詳細に書かれているところです。

ブルーオーシャン戦略では、レッド・オーシャン(競争の激しい血みどろの争いをしている市場)を避けて新しい市場を切り開くために「戦略キャンパス」「アクションマトリックス」などのフレームワーク・ツールによって市場を見つけ出していきます。
これらのフレームワーク・ツールは例えば「ビジネスモデルジェネレーションという新しいビジネスモデルを創るツールの本」など、色々な方面で応用されています。

ブルーオーシャン戦略はデメリット(ブルーオーシャンを見つけ出すのが難しい・実行するのが難しい・真似されやすいなど)もあるためか、あまりメジャーに語られる事はないように思います。
しかし本書は、事業戦略の立て方とフレームワークの具体的な使い方としては非常に勉強になるのでおすすめです。

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Kuniyoshi Takemoto is the founder of Amelt.net LLC, and editor of this blog(www.amelt.net).Learn more and follow me on LinkedIn.